僕らの就活③【いえひ編】”逃げと虚栄心に塗れた就活、そして”

僕は正解が欲しかった。

就活の最初のころ、僕が求めていたのはそれだけだった。

自分ではない誰かが正解を提示してくれるのを,

ひたすら待ち続けていた。

僕が就活を始めたのは、2017年の7月の終わり。

A社が主催する、「就活で意識すべきことは何か」と銘打たれたイベントに参加したのが、僕の就活の始まりだった。

正解が欲しかった。

それは、就職活動について分からないことだらけだったからかもしれない。

現実、つまり

たとえ真っ暗闇だったとしても手探りで進まなければならないことを直視するだけの覚悟は、その時の僕には備わっていなかった。

講師は、正解に聞こえる言葉を、唾を飛ばしながら何度も何度も過激にまくし立てていた。

「20代で成長するしかない」

「大手企業への就職は、もはや時代遅れである」

「人材業界、web広告業界といった成長産業に就職すべきだ」

僕は真正面から、それを信じた。

いや、信じたかっただけだ。

売れない先輩芸人がマスターベーション的に語る陳腐なお笑い論を、

メモを取りながら熱心に聞く後輩芸人のようなスタンスで、

講師が顔を歪めながらぶつけてくるそれらの「正解」を僕は摂取していた。

 

「正解」を摂取した僕は、

それらを踏まえて行動を開始した。

六本木や五反田に毎日足を運び、

エレベーターもないような雑居ビルに入居する

名前も知らない企業を受けに受けた。

面接では、

「20代で成長したい」

「自分の市場価値を上げたい」

という取ってつけたようなうたい文句を、

自慢話ばかりでろくに話を聞かない青二才の兼務人事に

僕は目を血走らせながら喚き散らした。

 

僕には、根本的に自信がなかったのだ

そしてその自信の無さを作り替えていくだけの勇気もなく、

ただただ楽な方向へ逃げてばかりいた。

本質的な努力をすることなく、

空虚で中身のない「正解」に自分の頭を漬け込み、

それでも必死に何かを訴え抵抗し続ける心と体に鞭打って、

ひたすら自分のレベルの低さ、醜さから逃げ続けていた。

とにかく自分の足を引っ張ることだけに夢中だった。

 

そんな僕に、転機が訪れる。

 

それは、僕の就活の中で、正真正銘初めての挑戦だった。

12月、外資コンサルティング企業の1dayJobに参加したのだ。

無論最初から挑戦しようと思って挑戦したのでは全くない。

むしろ、コンサル業界に対する無知さと、

弱小企業の選考を蹴散らして得た空虚な傲慢さが、

僕を外資コンサル企業への無謀なエントリーに差し向けたように思える。

付け焼刃でインターン選考を突破した僕は、何とか1dayJobに参加することが出来た。

そこで、今まで避け続けてきたものを、

僕は直接的に見せつけられることになる。

 

圧倒的にレベルが違った。

僕の狭い世界では見たことのなかったような学生ばかりだった。

学生同士でここまでの違いがあるのかと目を見張ってしまった。

アウトプットの質が違いすぎる。

彼らの発表では、

アジェンダが過不足なくきっちり要件定義されていて、

「クライアント企業に対するキックオフミーティング」というお題に完璧に答えられるよう構成が工夫されていた。

また、僕の目には大変複雑に重なり合って見えていた顧客企業の抱える課題は、

彼らの知力によって鮮やかに切り分けられ、

ホワイトボードにとても清潔に整理構造化されていた。

そして、目を輝かせながら誇らしげにアウトプットを語る彼らの姿は、

直視できないほどにまぶしく、立派だった。

きっちりと事前に考えられた段取り通りにプレゼンは進み、

個々人のメンバーが担当領域について申し分のない質と量の発表をした。

時折ファームの現役コンサルタント陣から鋭い質問が投げかけられると、

リーダーと思しき男子生徒がメンバーにキラリとアイコンタクトを送り、

非の打ち所の無い回答をして見せた。

 

一方で、僕らのチームの発表は惨憺たるものだった。

時間内に議論をまとめ切ることが出来なかった僕たちは、

発表のアジェンダはおろか、段取りさえ決まっていなかった。

僕らが発表したのは、

整理構造化された痕跡など微塵もなく、

ひたすらアイデアベースの幼稚な意見が拡散し散らした、

大変理解に苦しむアウトプットだった。

ホワイトボードには有効性に乏しい施策が汚く書き散らかされていて、

聴衆はおろか僕らのチームの一人として理解出来ていなかったように思える。

正直、発表している最中のことはあまり覚えていない。

覚えているのは、

無様なプレゼンを見せつけられ、困惑、緊張、そして無関心を示していく他の学生たちの顔、

そして焦って上滑りする言葉を吐き続ける自分の口の渇きと、

だんだん憐みと同情に変わっていったフィードバック担当コンサルタントたちの目だけだ。

 

僕の狭い世界の外は、強者で溢れていた。

そして何より、僕は圧倒的に弱者だった。

惨たらしいほどにレベルが低かった。

正当な、地道な、ひたむきな、誠実な努力によって

研ぎ澄まされた美しすぎる彼らの剣に、

僕の虚栄心は切り裂かれ、

ぶちゃっと音を立てて地べたに打ち付けられた。

 

それから僕は、真っ当に就活をやるようになった。

圧倒的な力の差を見せつけられた後、

僕の中で何かが吹っ切れた。

僕に残された選択は、

自分の力の無さを素直に受け止め、

少しでも差を縮められるよう、

真っ当に努力することだけだった。

 

就活に真剣に取り組んだ。

本心から行きたい会社を見つけるために、

様々に考え、行動した。

 

時には、自分の人生の今までの選択を考え、

自分の大切にする価値観を見つけようとした。

そしてOB訪問を通じてたくさんの会社についてお伺いし、

ピンとくる会社をいくつもリストアップした。

外に目を向け、自分の行きたい会社を列挙し、

そして内に目を向け、行きたいと思った理由と根底にある自分の価値観を見つめる。

それを繰り返しているうちに、現在の内定先に出会うことが出来た。

 

加えて、行きたい会社に合格するために選考対策を真剣に始めた。

ESから面接まで、人事の気持ちになって合格するために示すべきことの仮説を立て、

仮説に沿って納得のいくまで準備をし、

実践で試して感触をつかみ、改善するべき点については修正した。

これらを、毎日毎日就活日記に書き込みながら行い、

最終的に就活の試行錯誤が詰まったドキュメントは10万字に及んだ。

 

そして、僕の就職活動を大きく後押ししてくれたのは、何よりも仲間たちだった。

僕は、就活の試行錯誤の過程をインターネットで発信していた。

取るに足らない発信も多かったにも関わらず、

その発信を丁寧に見守ってくれていた仲間たちがたくさんいてくれた。

その結果、就活や就活に関する情報発信を通じて、

インターネット上や、またリアルの場においても、僕は就活仲間に恵まれた。

彼らとは情報交換や交流活動を通じて、

スキル面のみならずマインド面でもたくさん支え合うことが出来た。

 

そして6月、僕は第1志望の会社から内定を頂き、

就活を終えることが出来た。

 

生きることとは、競争だ。

しかしながら、だからこそ尊いのだと僕は思う。

競争であるからこそ、勝負事であるからこそ、

ありのままの自分を認める必要がある。

ありのままの自分を認めることで、

真っ当に、誠実に、ひたむきに努力することが出来る。

そしてその努力の過程で、

自分自身が成長し、

前進している充実感を感じ取ることが出来る。

続いて一つ一つ成長し、前進している過程で、

歩を共にし、お互いに支え合える仲間との出会いがある。

そして何よりも最終的に、

自分の努力や本気さに報いる形で、

自分自身の頑張りに完全に対応する結果が返ってくるのだ。

 

就職活動で競争する相手とは、自分自身である。

逃げようと思えばいくらでも逃げることが出来る。

ごまかそうと思えばいくらでもごまかすことが出来る。

全ては自分次第。

自分を偽り、虚栄心に身をやつすか。

それとも、

自分の意志を認め、

自分の現状を受け入れ、

必要なだけの成長を経験し、

本当に自分に見合った進路を選択するか。

 

僕たちは、すべての就活生を応援しています。

 

僕たちは、

挑戦し、時には自信を喪失して思い悩み、

それでもあきらめずに進み続けて

最終的にすべてを乗り越えて行くであろう、皆さんを応援しています。

 

そしてそのために、

自分に見合った就職先を選択するための知識、思考体系、実践の機会

また、

第1志望の企業に合格するための知識、思考体系、模擬戦の機会

それらに加えて何よりも、

就活という競争を共に勝ち抜いてゆくための、

かけがえのない仲間たちとの出会いの機会

以上を提供していきます。

 

頑張りましょう、本気で。

 

【▼僕たちが企画する次回イベントは下記】

 

 

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SIM

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19卒大学生3人が集まって、 後輩の就活を応援する活動をしています! 毎月2回のイベントを主軸に、 随時相談や交流会を開催中! twitterはこちら(https://twitter.com/yeahitt)

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